ニコンZマウントフルサイズミラーレスってどうなの?D850を使いまくったライターがZ7とZ6のメリット・デメリットを語る

2018/08/27  by だい

Nikon Z6 Z7
出典:ニコン報道資料

こんにちわ、オタクライターのだいです。

2018年8月23日、101年目を迎えたニコンが、初となるフルサイズミラーレスカメラZ7Z6を発表しました。ついに……ついに来ましたね!

発表されたのは、Z7とZ6のほか、両方のカメラの新マウント・Zマウントに対応するレンズNIKKOR Z 24-70mm f/4 SNIKKOR Z 35mm f/1.8 SNIKKOR Z 50mm f/1.8 S、そしてFマウントレンズが使用できるマウントアダプター FTZ。これらは2018年中の発売が決定しています。
 


発表会時、Twitterでは「Zマウント」がトレンド入りするなど注目を集めたZ7とZ6。筆者は予約開始と同時にすぐマップカメラにて予約しました。非常に待ち望んでいたのでね……。

ワクワク感で仕方ない筆者ですが、一方でTwitterなどでは「ちょっと残念……」という声をチラホラ見かけました。確かに、Z7とZ6の直接のライバルであろうソニーα7R3とα7m3のスペック比較や、価格を見るとね……。

そこで、ニコンD850を発売日に購入し、50,000枚以上写真を撮影した筆者が、Z7とZ6(主にZ7)へ思っていることを書いてみます。

Z7及びZ6のスペック

Z 7 Z 6 α7R3 α7m3
レンズマウント ニコン Z マウント α Eマウント
有効画素数 4575万画素 2450万画素 4240万画素 2420万画素
連写 9コマ/秒 12コマ/秒 10コマ/秒
記録媒体 XQDカード×1 SDカード×2
ISO感度 標準64〜25600、拡張102400相当 標準100〜51200、拡張204800相当 標準100〜32000、拡張50〜102400 標準100〜51200、拡張50〜204800
フォーカスポイント 493点 273点 399点 693点
寸法(W×H×D) 約134×100.5×67.5mm 126.9×95.6×73.7 mm
質量 約675g(バッテリーなど込)、約585g(本体) 約657g(バッテリーなど込)、約572g(本体) 約650g(バッテリーなど込)、約565g(本体)
ボディ内手ブレ補正 5軸ボディ内手ブレ補正
防塵防滴 あり
撮影可能枚数 ファインダーのみ約330枚、モニターのみ約400枚 ファインダーのみ約310枚、モニターのみ約380枚 ファインダーのみ約530枚、モニターのみ約650枚 ファインダーのみ約610枚、モニターのみ約710枚
店頭価格 約40万(ボディのみ) 約25万 約30万 約22万

 
Z7とZ6、そしてα7R3とα7m3のスペックを簡単にまとめてみました。画素数こそ少し上回っていますが、劣っている部分も結構ありますね……。スペックをまとめていると軽くショックを受けました……。とはいえ、サイズは好みが分かれる部分ですし、価格については半年もすればそんなに差がなくなると思う(と信じてる)のでここは気にしません。

それでは、個人的にメリットかなと思う点をまとめてみます。

Z7とZ6のメリットと思う点

<D850同等の画素数かつ新画像処理エンジン>

Nikon Z6 Z7
出典:ライブビューイング

Z7ですが、D850と同等の4575万画素数に、さらに新画像処理エンジン「EXPEED 6」を搭載しています。D850とそれほど変わらない……と捉えることもできますが、D850同等以上のクオリティの写真を手ブレ補正付きのカメラで撮影できると考えたら、個人的にはテンション上がります。



Nikon Z6 Z7
出典:ライブビューイング

また、F2.8通し大好き人間だったのですが、高画素機にも対応しうる標準ズームレンズNIKKOR Z 24-70mm f/4 Sが発表されたので、これに期待しています。明るさはちょっと劣りますが、約500gと軽量なので、カメラ本体と合わせて1.2キロくらい? (D850ではF2.8通しのレンズで2キロ)最近カメラが重くてしんどく感じているので、軽くなるのは魅力的です。

とはいえ、F2.8通しのレンズが出たらそっち手出しちゃいそうですが……。


<Fマウントのレンズが使える>

Nikon Z6 Z7
出典:ニコン公式サイト

専用のアダプター「マウントアダプター FTZ」が必要ですが、Fマウントのレンズはそのまま使えます。約135gと、個人的にはギリ許容範囲の重さかな。過去のレンズ資産を手ブレ補正つきのカメラで使えるのは非常にメリットだと思います。

ちなみにEマウントでFマウントレンズをAFちゃんと効かせて使う場合、Commlite CM-ENF-E1 PROといったサードパーティ製を使う必要があります。ちなみに筆者は旧式を持っているのですが、結構迷います。やっぱりFマウントのレンズはニコンで使うべきなんじゃないかな……。


<持ちやすそう>

αシリーズ全般に言えることなのですが、小指が余るので握りにくいです。ここは結構重要な部分で、レンズが大きくなればなるほど、グリップの大きさがキモになってきます。

ニコン曰く「小型ボディーを実現しながらもグリップはしっかりと握りやすく」なっているとのことなので、ニコンならではのエルゴノミクスデザインに期待したいところです。


<今後のレンズラインナップが結構多い>

Nikon Z6 Z7
出典:ライブビューイング

2018年は3本のレンズを発売しますが、今後は開放F0.95を実現するNIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctの開発や、24-70mm f/2.870-200mm f/2.8といった大三元ズームレンズ、様々な焦点距離の単焦点レンズを予定しており、発表されたレンズロードマップを見ると毎年6本以上のZマウントレンズが発売されそうな感じがします。

社運をかけた一大プロジェクト感があって、楽しみです。


<とにかく高い防御力>

筆者がソニーを持っていない最大の理由は、壊れやすさがあります。ただ運が悪かっただけかもしれませんが、過去にソニーのカメラを3台修理に出しています。それも手に入れてから半年以内に。一方でニコンはD610とD850を使っていましたが、どちらも修理には出していません。

Z7とZ6は、堅牢なボディーやシャッターの耐久性などがD850と同等で、高い信頼性と公式がアナウンスしています。それなら期待しちゃいますね。壊れない=正義、です。

Z7とZ6のデメリットと思う点

個人的にはかなり期待しているZ7とZ6なので、メリットばかりをいっぱい上げたいところですが、デメリットも結構目立ちます。そこをちょっと上げています。


<XQDのみのシングルスロット>

ニコンさん、勘弁してくれ……。お仕事でカメラを使う場合、デュアルスロットでのバックアップ対策が必須になってきます。とはいえ、シングルスロットの富士フイルム機も結構使っているので、実はシングルスロットであることはそれほどデメリットとは思っていなかったりします。

問題なのは、XQDカードしか対応していないこと。まずXQDカードって、高いんですよ。128GBを買おうと思ったら2万円は覚悟しないといけませんし、さらに専用カードリーダーが必要なのも問題。D850でXQDカードしか入れていなくて、現地で写真を確認しようと思ったらPCに取り込めなくて困ったことが何度もあります。

さらに言うと、Wi-FiやBluetoothを使ったSnapBridgeでの画像転送もあまり期待できない(D850では接続が切れることよくあります)ので、画像をどう取り込むかが大きな問題になってくるかなと思います。

小さいカードリーダー買わなきゃ。


<バッテリー消費が心配>

撮影可能枚数は、ファインダーのみ約310枚、モニターのみ約380枚(※Z6の場合)となっていて、α7R3やα7m3と比べるとかなり劣っています。基本的にバッテリーは複数持ちで対応しているので、そんなに気にしなくていいかもしれませんが……。


<サードパーティーのレンズラインナップは?>

タムロンやシグマ、トキナーなど、魅力的なサードパーティ製のレンズが数多くあるのですが、これらのレンズがZマウントに対応するのかと心配になってしまいます。発表会では、Zマウントに関する情報はサードパーティーのメーカーには情報開示しないと言っていたので、かなり心配です。

じゃあマウントアダプターでFマウントのサードパーティーレンズ使えばいいじゃん? と思うところですが、これに関しては動作確認してみないと分からないです。たぶん大丈夫だろう……と甘い考えでいますが、さてさて……。

まとめ

Z7やZ6は今までニコンに触ったことがない人向けというよりも、ニコンに慣れ親しんだ人が手に入れるべきカメラなのかなと感じました。少なくとも、ソニーからニコンへ移り変わるような魅力はそれほど感じませんね……。

初めての人や、別メーカーのカメラを使っている人が「ほしい!」って思えるような取り組みをしてもらえると、うれしいです。今後のZシリーズでもっとお求めやすい普及機を出す場合は、SDカード対応をしたりとか……。

ただ、まだ実機に触ったわけではないのでしっかりとしたレビューはできないですね。早く触らせてください!

だい

コスプレからフィギュア、痛車、さらにはステージイベントなど自称日本一オタクベイントの取材を行うライター。年間100件以上のイベント取材、海外へは月1ペースで行っています。
愛用カメラは富士フイルムとニコン。
Twitter: https://twitter.com/nandakaomo
サイト: http://zakuzaku911.com/

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