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瞬間というコマを繋ぐ、“ラプス”な日常
2017/08/1 by ジョニー・G
東京都は、写真ギャラリーのメッカです。
新宿、銀座、六本木を中心に、とてもまわりきれないほどの展示が開催され、Tokyo Art BeatやCAPAカメラネットといったサイトにまとめられています。
大抵の場合観覧料は無料です。ギャラリーによりけりですが、現代の作家たちの写真が1〜2週間おきに展示されています。作家が在廊していれば詳しく話を聞くこともできるかもしれません。
写真ビギナーこそ、人の写真を見ることがいちばんの勉強になります。インターネットで見ることのできる他人の写真に比べ、展示会を開いている作家の作品はコストをかけているため完成度の高いものが多いです。
特にベテラン・巨匠クラスの展示会場では、著名人が集まることも少なくありません。
写真家兼文筆家としてカメラ関係本を多く出版している田中長徳先生の展示会場では、出版関係者の出入りが多く、筆者は田中長徳先生のエッセイ本に掲載していただいたことがあります。
カメラ雑誌の審査員もされていたハービー山口先生は、展示会場に来た人同士の繋がりと交流を促してくれる気さくな方で、有意義な時間が過ごせました。
トーテムポールフォトギャラリーの運営に携わる一人であるジョン・サイパル先生は、頻繁に個展を開いています。カメラを持った人物を撮る「Tokyo Camera Style」という日本カメラ誌の連載企画を持っていて、路上で声をかけられたのがきっかけで知り合いました。
展示会場で、使っているライカレンズのお話ししたりと貴重な時間を過ごせました。
東京近郊に住んでいる方、東京に来る用事がある方は是非とも、いろんな展示会場に足を伸ばして観てほしいと思います。
自然を写したネイチャー写真、都市景観を写したランドスケープ写真、海外や地方の文化を伝えるジャーナリズム写真、人を写したポートレート写真など、ジャンルは様々です。
知っている写真家、興味のある写真ジャンルのものをいくつかピックアップして、スケジュールの範囲内でうまくまわるのがコツです。新宿御苑駅付近のギャラリーは密集しているため、一気に四ヶ所くらいまわることができます。
展示会場に行くと、ときどき「この写真の目的がわからない」というようなものに出くわします。
テーマや内容について詳しくアーティストステートメント(声明)に書いて標示してある展示会は分かりやすいです。作家が在廊していたら、勇気を出してどのような意図で企画したのか尋ねてみましょう。
中には、自分で自分の作品のテーマを言語的に解説できないタイプの作家さんもいます。写真的語彙の少ない、感覚的に捉えて撮る方なのかもしれません。
見たり、話したりすることで、自分の作品に取り入れることができるヒントがきっと見つかることでしょう。
写真鑑賞するときは、「自分ならこうするなぁ」「こういう展示のときはこういう額装をするもんなんだなぁ」「こんな型破りな展示もありなんだなぁ」など、感想を持って帰りましょう。自分がいつか個展を開くときの野望が広がり、楽しいですよ。
それでは、楽しいカメラライフを!
LEICA,My Life (ライカ、マイライフ)
良い写真とは? 撮る人が心に刻む108のことば (SPACE SHOWER BOOks)
Tokyo Camera Style
写真の読み方:初期から現代までの世界の大写真家67人
写真家の流儀 (エイムック 3467)
フリーのカメラマン。1988年生まれ。2010年より写真家・水谷幹治に師事し、純喫茶・ドヤ街・商店街など滅びゆく昭和をテーマに作品制作を行う。
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