二眼レフカメラレビュー「LOMO LUBITEL 166B」で渋谷を撮ってみた

2017/07/18  by 富竹次郎

こんにちは。フィルム熱が高まりつつある富竹です。

今回はなんと、トイカメラで有名なLOMO社の二眼レフカメラ「LUBITEL 166B」を買ってきてしまいました。

LOMO LUBITEL 166Bを買ってみた

二眼レフは、現代の形のカメラが生まれるはるか昔に使われていた、非常に古いスタイルのカメラです。120・ブローニーと呼ばれる6cm幅のフィルムを使い、6cm×6cmの写真を撮れます。

LOMO LUBITEL 166B
二眼レフカメラは上のレンズがファインダーに、下のレンズがフィルムに写るように作られています。そして、ファインダーを覗く時は、上から覗きます。

LOMO LUBITEL 166B ファインダー
ファインダーからはこんなふうに見えるんです。現代ではほぼほぼ見かけることのない、旧式のレトロな構造のカメラですが、このLUBITELシリーズの最新作LUBITEL+は今でも新品で購入できます。

筆者は都内の中古店にて「難有り品」として売られていたこのカメラを、約4,000円で購入しました。果たして写真はきちんと写るのか……?

二眼レフで渋谷を撮ってみた

そんなわけで渋谷に移動しました。

LOMO LUBITEL 166B 渋谷 二重露光

!?

二重露光だ!!!

一枚のフィルムに2枚分の写真が重なってしまう現象です。シャッターチャージと同時にシャッターが切れてしまい、気づかぬうちに2枚撮ってしまったようです。

LOMO LUBITEL 166B 渋谷のビル
こちらはきれいに写っています。ゴツゴツした渋谷の街並みの一部を切り出すと、こんな感じに。

LOMO LUBITEL 166B 多重露光
どわひゃーッ!! 多重露光だ!!

これは、シャッターを切った後、フィルムを巻き上げるのを忘れてもう一枚撮ってしまったようです。関係ない映像が重なって、不思議な雰囲気です。

機械仕掛けではあるものの、その殆どの操作が人間の手に委ねられていて、ちょっと油断するとダメになる……それがクラシックカメラの恐ろしいところです。最近のデジカメ感覚でシャッターボタンを押していたら失敗します。フィルムカメラの機械のしくみをよく理解していないと扱えないところが難しいところです。

LOMO LUBITEL 166B 渋谷 空き地 空
こちらはまあまあきれいに写っています。空き地から覗く青空です。

LOMO LUBITEL 166B 手ブレ 渋谷
これは……手ブレに近い何かだ!!

シャッターを切るとき、「シャッターをチャージする」そして「シャッターボタンを押す」という2段階の動作が必要になります。このときは、おそらくシャッターボタンを押したつもりでカメラを動かしてしまった後、シャッターが切れてしまったんでしょう。

LOMO LUBITEL 166B 渋谷 孤独のグルメ ちゃんぽん
こちら、孤独のグルメに登場したちゃんぽんのお店です。

まとめ

ブローニーフィルムのカラーネガ現像を当日でやってくれる現像屋は実質ほとんどありません。その日はイエロージャケット千駄木店さんで当日現像してもらいました。フィルム現像+データCD-ROMで合計1,500円程度。待ち時間は2時間程度でした。

撮影結果はご覧のとおりでした。冒険はするものじゃない……。

実は筆者は1920年くらいのカメラでも使える、クラシックカメラなら得意だと自称していましたが、なんのことはない、高機能な高級品や動作品に関しては普通に使えるというだけのことでした。

クラシックカメラは、その扱いに非常に長けた人でも、百発百中とはいきません。カメラの壊れ方やクセ、トラブルを想定して使って一人前といったところでしょうか。ましてや、作りの雑なロシア製カメラの、しかも難アリ品だったため、機械に致命的なトラブルがありました。フィルム巻き上げに問題があり、途中でフィルムがちぎれてしまったのです。

残念ながら12枚中9枚だけ写っていて、あとは失われていました。

形が珍しくてかっこいいとか、見た目が可愛いとかそういったところからクラシックカメラにデビューする人も少なくないですが、確実に写したいなら、金額が高くても動作保証つきのきちんと撮れるカメラを買いましょう
(※こういったギャンブル性を含めて楽しみたい、芸術のうちとして、壊れかけの古いカメラであえて作品を作る人も中にはいます。)

それでは、楽しいカメラライフを!

LOMO Lubitel 166+

富竹次郎

フリーのカメラマン。1988年生まれ。2010年より写真家・水谷幹治に師事し、純喫茶・ドヤ街・商店街など滅びゆく昭和をテーマに作品制作を行う。

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