- コラム
暗くても写せる!? 最も新しいオールドレンズNokton 40mm F1.4の魅力
2017/07/14 by 富竹次郎
こんにちは、富竹です。
ホワイトバランスときいて、すぐになんのことかわかる人は玄人です。今日は、室内撮影や夜の撮影で重要になってくるホワイトバランスについて説明します。
ホワイトバランス(略してWB)は、別名「色温度」ともいいます。青く冷たい色は寒色系、赤く暖かい色は暖色系と言いますよね。写真が自然な色に見えるようにするには、ホワイトバランスを調節します。
現代のカメラではオートホワイトバランスが優秀なため、ホワイトバランスの調節をしたことがないという人も多いのではないでしょうか。
フィルムの時代、太陽光と電球の光では光源の色が違うため、フィルム自体を変えていたり、レンズフィルターを調節していました。
ホワイトバランスの単位は、K(ケルビン)といいます。
晴天時 5200K
曇天時 6000~7000K
蛍光灯 4000K
白熱電球 3000K
などです。
丸暗記しなくても、カメラに設定画面があるはずなので、ざっくりと覚えておきましょう。
数値が高いほど青っぽくなり、低いほど赤っぽくなります。
昼間の屋外撮影ではオートホワイトバランスが狂うことが少ないので、今回はそれ以外のシチュエーションを紹介していきたいと思います。
こちら、インドカレー屋で撮影した写真です。オートホワイトバランスで取った場合、色温度が3500Kになっていたため、かなり赤めになってしまいました。
こんなときは、ホワイトバランスを手入力で2500Kに変えてあげると、自然に見える色合いになります。ホワイトバランスが狂った状態で食べ物を撮ると不味そうに写るので要注意です!
OLYMPUS E-PL1S, Panasonic LUMIX 20mm F1.7 5900K
こちらは屋外で撮影した写真です。日差しが傾いてきて赤みがさしているところを写したかったのですが、なんとなく色が物足りない感じなので調整してみましょう。
OLYMPUS E-PL1S, Panasonic LUMIX 20mm F1.7 8400K
ホワイトバランスをさらに高く、黄色っぽくさせることで、夕暮れらしいノスタルジックな印象にしてみました。こちらのほうが印象的ですね。
Canon EOS M, Voigtlander Nokton Classic 40mm F1.4 MC 2450K
こちらはカフェの写真。室内照明の色に影響されたのか、不自然です。折角の純喫茶なのに、味気ないですよね。
Canon EOS M, Voigtlander Nokton Classic 40mm F1.4 MC 3200K
ホワイトバランスを調節すると、こんな感じに。カフェのムードがよく出ていると思いませんか?
OLYMPUS E-PL1S, Panasonic LUMIX 20mm F1.7 5450K
普通の民家です。日差しが当たっています。この写真一枚でも、ホワイトバランスは狂っていませんし、きちんと成立していますね。ただ、これをもっとノスタルジックな印象に持っていくために……
OLYMPUS E-PL1S, Panasonic LUMIX 20mm F1.7 8000K
作品の意図に合わせてホワイトバランスを調整します。
Nikon D300, SIGMA 17-70mm F2.8-4, 4200K
夕日の写真です。悪くない、悪くないですが……
Nikon D300, SIGMA 17-70mm F2.8-4, 7000K
こんな風にホワイトバランスをわざとずらして、夕焼けの赤さを表現しました。
シチュエーションに応じてホワイトバランスを意識するくせをつけましょう。写真がぐっと上達するひとつのテクニックです。
しかし、被写体が動くもの、消えていくものの場合、ホワイトバランスの調整に時間をかけてられません。そんなときは、RAWで撮影してみましょう。ホワイトバランスを後から調節することができます。
それでは、楽しいカメラライフを!
フリーのカメラマン。1988年生まれ。2010年より写真家・水谷幹治に師事し、純喫茶・ドヤ街・商店街など滅びゆく昭和をテーマに作品制作を行う。
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